2021/6/10 日記

私は森博嗣さんが書かれる作品がとても好きだ。とても好きになったのはごく最近のことなので、今はS&M作品という初期の作品を読んでいる。森先生の公式ファンクラブ「森パフェ」にも大変遅ればせながら参加した。

ところで、仕事では6月に入り、普段の業務から少し外れて、あるシステムを触ることになった。名称は「I-Ro」である。名称はややシステムの名前としては遅れている感じだ。「I-Ro」は登録された人間の情報の蓄積、ユーザー同士のコミュニケーションを目的としたクラウドシステムである。登録者はIDが付与され、それを持ってサービスを利用する。私はユーザー登録の確認作業を行っている。今日は氏名などのテストデータが必要になった。そこで森博嗣さんの作品に登場する「真賀田 四季(まがた しき)」博士をテストデータとして登録することを戯れに思いつく。彼女は、作中世界の神と言っても過言ではない類まれなる頭脳を持った天才として描かれる。そんな彼女をいち人間としてデータに落とし込む後ろ暗さに少し興奮しながら、入力を進める。これで、各IDとしてログインのテストを行い、うまく行けば作業完了である。もちろんこのテストIDの登録内容は架空なので、私がIDを切り替えてログインする。ふと「I-Ro」のチャット欄に通知があるのに気づいた。メッセージを開く。そこに文字の記載はなく、ただ空白があった。送信者は「Shiki Magata」

深い慈愛で、遊んでくれたのだの信じたい。