2021/8/5 日記

Netflixの『メイクアップ・スター』を見始めた。私は昔から色が好きだった。だから、メイク製品も色がたくさんあるので好きだし、コレクションのような形で集めてしまう。どんな憂鬱な朝でも、きれいな色とかラメを見るだけで結構元気が出る。しかし、昔の自分は「メイクをすること」、ひいては「メイク」自体に嫌悪感があった。それは、高校生くらいだったかと思う。当時校則でメイクは禁止で、色付きリップを塗るだけで生活指導を食らうような厳しい状態だった。しかし同時にニュースやネットなんかでは「就活うけのメイク」なんかの特集が組まれていたり、ある程度のメイクは必須、みたいなマナーがあることも知っていた。ずっと女は見られたり評価されたりの扱いであるということへの反抗だったと思う。そんな世間のダブスタに振り回されることに私はめちゃくちゃイラついていた。確かに社会に出て、すべての人の服装がきっちりしていることによるアドバンテージもあるとは分かったが、それはあくまでプラス要素だし、そこで人間性は測られるべきではない。あくまで「メイク」を自分が楽しくなるための遊びや、自己表現の場としてとらえられるようになってから、メイクをすることが好きになった。そう思わせてくれたのは、デパートの美容部員さんとの何気ない会話だったり、アドバイスのおかげかと思う。しかし、いまだに「メイクはマナー」的な価値観が残っていて。自分のためにやっていると思っても、他人からは見られることを意識しての行為だと思われることは非常に癪である。同世代の私の友人たちはそんなくそみたいな価値観は持っている人は少ない。しかし働いていると、そういった「古の価値観」に出会うこともあり、微妙に日々消耗していくのがわかる。こういった細かい諦めをしないように、下の年代の子たちがそう言った「見えない消耗」をしないように、少なくとも小さい範囲からは積極的に声を上げていく。話は戻るが、メイクが誰からも押し付けられず、楽しみたい人が全員楽しめるような自由さを持っていることを『メイクアップ・スター』を見ていて感じられる。コンペティションは厳しいが、番組を通してアーティストの個性や、メイクの楽しさを感じられてこちらも元気になるような作品だ。